預貯金に偏る日本の個人金融資産 なぜ資産運用が必要なのか?

前回は、人生100年時代における、「有形資産」の運用について取り上げました。

この記事では、「なぜ資産運用が必要とされているのか」の理由を銀行員目線で解説していきます!

60歳で仕事を辞めたいなら、僕らは2億円貯金しなければならない!

くりりんをモデルケースにして、人生100年時代における資金計画を”具体的な金額”に落とし込んで考えてみましょう!

  • 名前:くりりん 既婚 想定される寿命100歳 
  • 働く期間38年(22歳から60歳まで) 
  • 老後期間40年(60歳から100歳までと想定)

上記の条件をもとに、引退後にぼくが望む生活資金を確保するためには、働く期間にどれだけお金を蓄えればいいのかを検証していきます!

60歳で退職をして、私くりりんとその妻と一緒に100歳で死ぬことを仮定します。

そして、一般的に夫婦二人が不自由のない生活を送るために必要な生活費は毎月35万ほどというデータ(生命保険文化センターより)があります。

60歳から100歳まで、夫婦2人がゆとりある生活を送る場合、

35万×12ヶ月×40年=1億6800万の貯金が必要です。

これは、「夫婦ともに病気や介護などが一切なく、健康的な状態」であることが前提です。

加えて、60歳から80歳までにかかる医療費や介護費は2000〜3000万かかると言われています。

つまり、最低でも2億円の貯金は必要!!!

「また〜笑。オーバーなこと言っているよ。笑」って思いますよね。笑

でも、60〜80歳の高齢者を相手に仕事をしている銀行員であるボクは「お金がなくて生活に困っている高齢者」をたくさん見てきました。

もし、あなたが25歳だと仮定して、60歳時点で2億円の貯金をするために、必要な毎月の貯金額は以下の計算式になります!

2億円÷(60歳ー25歳)÷12ヶ月=47万

つまり、60歳時点で2億円の貯金を用意するためには、毎月47万円の貯金が必要!!!

 

 

絶対に無理!!!笑

 

 

働く年数を65歳や70歳に伸ばすことも選択肢のひとつでしょう!

しかし、本当に自分の人生の大半を仕事で終わらせてしまっていいのでしょうか?

働く年数を伸ばすことも必要となってきますが、長期での資産運用に正面から取り組むことことは大変重要なことだと考えています。

日本人の家計金融資産の50%以上は預貯金である!

上記で運用の必要性はご理解いただけたと思います!

ここでは、実際に日本人がどのくらいの割合を運用に回しているのかチェックしましょう!

下記のグラフは日本と米国の家計の金融資産の構成を比較したものです。

このグラフを見ると、2016年時点で日本の家計金融資産は1815兆円です。

日本は預貯金が51.7%であるのに対して、米国は46.2%が資産運用(株、投資信託、保険など)です。 

また米国では、企業型確定拠出年金や個人向け確定拠出年金など、税の優遇措置を含んだ政策も先駆けて行われており、国も全面的に協力しています!
 
その結果、バランスのとれたポートフォリオが実現し、 上記のグラフのように、家計金融資産も2343兆円から8821兆円に大きく増加しているのです。
 
その一方で日本は、
  1. 低金利定期
  2. 消費税増税10%
  3. 年金の縮小傾向
  4. 人生100年時代到来
  5. 人件費医療費の高騰

により、兵器金寿命の伸びによって、老後資金の負担は増えていくにも関わらず、老後の収入はますます減少することが見込まれます。

そのため日本でも、重い腰をようやくあげて「iDeCo(個人型確定拠出年金制度)」「つみたてNISA」という税制優遇制度が始まりました。

最近は山崎賢人さんや阿部寛さんや石原さとみさんを起用したCMで、NISAを活用した運用のPRがかなり取り上げられています。

国はもうすでに、年金制度が崩壊していることを知っています。
だから、「国民に運用させよう」と必死になっているわけです。

今、現時点で「運用について少し調べてみるか」と思い、行動に移す人と、「面倒だから別に運用はいいや」と思う人では、将来大きな差が出るでしょう。

退職後に退職金で運用しても、老後には間に合わない!

銀行の窓口に来られるお客様のほとんどは「定年を迎え、退職金が入り、運用を検討し始めた人」です。

正直、運用を60代から考え始めても遅いです。

下記のグラフは「元本2000万円」から毎月10万円を切り崩していった場合、「2000万の元本が何年間で0円になるか」をシミュレーションしたものです。

*出所:三井住友アセットマネジメント

  • 全く運用をしなかった場合は、2000万の元本は17年間で0円になります
  • 「0.5%」で運用しながら、切り崩した場合も約17年間で0円になります
  • 「3%」で運用しながら、切り崩していく場合は約23年間で0円になります
  • 「5%」で運用しながら、切り崩していく場合は約36年間で0円になります

これまでの老後の20年間は、無理に運用をする必要はありませんでした。

理由は、60歳で定年を迎え、平均寿命は80歳だったからです。

60歳で定年を迎え、退職後の20年では、無理に運用を継続しなくても、ギリギリ生活には困らなかったんですよ。

でも、今後は今の20代は50%以上の可能性で100歳を迎えると言われています。

つまり、人生100年時代の資産運用では、退職後の40年間の資金を確保する必要があるんです。

自分が退職した後も、「お金には働いてもらうこと」を考え、「5%」程度の運用を行なっていく必要があります。

おわりに 

上記のグラフのようにシミュレーションで考えるとかなり簡単に見えますが、実際はここまで上手くいきません。

僕は銀行員に勤めており、これまで様々なお客様をご担当させていただきました。

ほとんどのお客様のご相談は”資産運用”に関してです。

しかし、ほとんどのお客様に共通するのは、
「これからの老後に不安を抱き、定年を迎えて、退職金が入ってから、何か運用をしなくては!!!」
と考え、急に来店するんです!

そして、何も運用に関する知識がないまま60代を迎え、銀行員のいいなりになり、銀行員のノルマ達成のために退職金を運用につぎ込むのが”日本の高齢者の現状”です。

こんなことを言ってしまうと、反感を買うかもしれません。しかし、事実を隠すのも違うのでお伝え致します。

銀行員はあなたの退職金なんて、正直言ってなんとも思ってないです。自分のノルマ達成で必死です。

だからこそ、自分でしっかり勉強をして、自分の資産を自分で守っていく必要があります。

今後の人生100年時代で生き抜くためには、長期での資産運用は必須です。

そして、長期で資産運用を行なっていくためには、「投資」に関する勉強や情報収集は当然のように必要になります。

このブログでは、今後の人生100年時代に必要な情報を常に発信し続けています!

次回の記事では、人生100年時代の資産運用で注目を集めている『つみたてNISA』について説明します。